エンジニアにとって一番大切なのはもちろん技術力ですが、社会人として周囲との協調性を保つために最低限のマナーを守ることは必要です。今一度マナーを確認して周囲に不快感を与えないようにしましょう。
5つ星ホテルのリッツ・カールトンでは従業員に対し「マナーと心配りという土台の上に、技術がある。」と教育しているそうです。いくら技術力が最重要事項であるエンジニアでも、その技術力にお金を出してくれるクライアントが信頼したいと思う人間でなくてはなりません。仮に自分が直接クライアントと接する機会がなくても、営業職やバックオフィスなど社内にはエンジニアの作った商品・サービスをクライアントに買ってもらうために努力している人たちがいるはずです。彼らに信頼されなくてはなりません。
たとえば、髪がオイルでベトベトしていたり、ワイシャツの袖や襟がハイライトされていたり、爪が伸びていたり、異臭がするような人は、とてもじゃないですが近づきたくないと思われるでしょう。同じ空間で働くのは遠慮したくなります。仕事関係だけでなくプライベートでも人間関係を築けなくなってしまう可能性もあります。職場から注意されるから仕方なく服装に気をつかう、という考えではなく、服装を整えれば自分の人生全体にプラスになると考えましょう。
逆に、ヒューマンスキルがあるエンジニアは強いです。技術力があるからとえばっているようなエンジニアよりも、多少技術力が劣っていてもマナーがしっかりしている人のほうが人に好かれやすく、円滑に働くことができるでしょう。不潔なエンジニアはそれだけで損をしてしまっているのです。身だしなみ、心配り、言葉遣いなどは相手を敬う気持ちから生まれます。エンジニアであっても、社会の中で働く一人のビジネスマンであることを忘れてはいけません。
センスがないと言って服装に気を配ることから逃げたがる人もいますが、エンジニアに求められるファッションセンスは最低限のものです。大切なのは相手を不快にさせないこと、社会人として最低限のマナーを守ることです。おしゃれに見えるかどうかは二の次であり、まずは周囲に不快感を与えなければ問題はありません。
どうしても自分で服を選ぶのが苦手な人や、そもそもどんな服を買ったらいいのか全くわからないという人向けにトータルコーディネートをしてくれるサービスがあります。多少お金がかかってもそういうサービスを利用してみるといいでしょう。どうしても難しい人は最終手段として服装が自由な職場でもスーツを着て勤務するという手もあります。
とにかくファッションセンスには自信がなくて苦手意識が強いエンジニアの方に、簡単に手軽におしゃれになれる方法を紹介します。ファッションセンスに自信がないなら無理に自分で選ぼうとしないことです。洋服を買うときはバラバラに買わずにショップの店員にコーディネイトをしてもらって一式まとめて買ってしまいましょう。ついでに靴やバッグなどの小物も合わせて買い揃えれば自らコーディネイトをしなくて済むので失敗がありません。
社会人としての身だしなみを気にするのであれば、洋服だけではなく、小物にも気を配る必要があります。ビシッとしたスーツを着ているのにキャラクターの絵が描かれたカバンを持っていたり、足元を見たら汚れたスニーカーを履いていたりしたらどうでしょうか。どんなにいい洋服も台無しです。小物にもTPOやマナーがあります。おしゃれかどうかよりも、ビジネスの場にふさわしく、清潔感があり、相手に不快感を与えないことが大切です。
ファッションへ興味が薄くセンスに自信がないため職場に着ていく服装に悩むのが嫌だというエンジニアもいるかもしれません。エンジニアの職場はほとんどが服装自由ですが、職種や業種によってはスーツ着用義務がある会社もあります。官公庁や病院などを相手に仕事をするSIerや大手企業はスーツ着用の場合が多いようです。ビジネススーツ着用義務の会社のほうが服装に悩む必要がなくてむしろ楽に感じるエンジニアもいると思います。