昔から男性のビジネススタイルはスーツが主流で、他のスタイルが少なく保守的でしたが変化の波が訪れたようです。ドレスコードの緩和や脱スーツ、中にはTシャツやジーンズ可といった服装の自由化に踏み切る企業が増えています。
2019年には三井住友銀行が服装自由化に関する発表しました。三井住友銀行本店で働く一部の従業員に対してスーツ着用のルールを撤廃し、Tシャツやジーンズ姿での勤務を認めたそうです。メガバンクという堅い企業のドレスコード変更は大きな話題となりました。同行は顧客と直接接する他の支店行員にもこのルールを広めていくとのことです。その他国内の大手企業の例を挙げると、パナソニックが内勤の社員を対象に服装の自由化を決めたそうです。ただし、清潔感を保ち相手を不快にさせないという条件付きとのことです。また、富士通も服装自由化を決定し、自社を志望している学生に対し就職活動中もスーツではなく自由な服装で臨んで欲しいと発表したそうです。また、アメリカでは金融大手のゴールドマン・サックスは顧客の期待に沿ったうえでドレスコードを緩める時期にきたと発表しました。
保守的で堅いイメージの大企業が次々とドレスコードを変化させている背景には、これからの主役となる働き手が1981年移行に生まれたミレニアル世代や90年後半に生まれたZ世代たちになりつつあることがあるのかもしれません。このような若い世代ではカジュアルな服装のビジネスマンに憧れる傾向があるからです。たとえば、Google共同創設者のセルゲイ・ブリン氏、Facebook創業者のマーク・ザッカーバーグ氏、TeslaのCEOイーロン・マスク氏などは、カジュアルな格好でビジネスの現場に現れます。このようなスタイルの先駆けはApple創業者のスティーブ・ジョブズ氏かもしれません。そして、さらに先の世代はもっとカジュアルな傾向が強くなることが予想されます。企業が優秀な人材を獲得するためにはドレスコードを柔軟に変化させていかなければならないということかもしれません。
ビジネス現場でのドレスコードとは、フォーマルな服装という意味ではなくビジネスシーンにふさわしい服装ということです。相手に不快感を与えず周囲に配慮した服装をするというエチケットともいえるでしょう。社内で統一されたドレスコードがあれば場違いな格好になったり疎外感を感じたりすることを防ぐことができます。
とにかくファッションセンスには自信がなくて苦手意識が強いエンジニアの方に、簡単に手軽におしゃれになれる方法を紹介します。ファッションセンスに自信がないなら無理に自分で選ぼうとしないことです。洋服を買うときはバラバラに買わずにショップの店員にコーディネイトをしてもらって一式まとめて買ってしまいましょう。ついでに靴やバッグなどの小物も合わせて買い揃えれば自らコーディネイトをしなくて済むので失敗がありません。
社会人としての身だしなみを気にするのであれば、洋服だけではなく、小物にも気を配る必要があります。ビシッとしたスーツを着ているのにキャラクターの絵が描かれたカバンを持っていたり、足元を見たら汚れたスニーカーを履いていたりしたらどうでしょうか。どんなにいい洋服も台無しです。小物にもTPOやマナーがあります。おしゃれかどうかよりも、ビジネスの場にふさわしく、清潔感があり、相手に不快感を与えないことが大切です。
ファッションへ興味が薄くセンスに自信がないため職場に着ていく服装に悩むのが嫌だというエンジニアもいるかもしれません。エンジニアの職場はほとんどが服装自由ですが、職種や業種によってはスーツ着用義務がある会社もあります。官公庁や病院などを相手に仕事をするSIerや大手企業はスーツ着用の場合が多いようです。ビジネススーツ着用義務の会社のほうが服装に悩む必要がなくてむしろ楽に感じるエンジニアもいると思います。